「子ども部屋って何歳から必要?」「いつから準備すべき?」。そんな子ども部屋の問題に悩みを抱えているママ・パパのために、子ども部屋を与える時期やメリット・デメリット、気をつけるべきポイントを教育評論家の親野智可等先生に教えてもらいました!
子ども部屋を与えるタイミング
子どもの成長とともに悩むのが、子ども部屋をいつ与えるべきか…。小学校入学前後は、親子で意識が高まるほか、机やランドセルを購入するタイミングなので、この時期に与えるという家庭が多いです。しかし、小学生の頃は「ママやパパの近くで勉強したい!」という子も多いので、低・中学年はリビング学習を取り入れるのも良いでしょう。
子どもが大きくなり学年も上がってくると、「日記を書いたりするときは自分の部屋で」「宿題は家族のいるリビングで」など、用途によって使い分ける子も!それぞれの家庭やお子さんの状況に合わせて活用するのがおすすめです。
子ども部屋・リビング学習のメリット・デメリット
子ども部屋のメリット
秘密基地のような特別感に子どもはワクワク!自分のものを置く場所ができるようになるので、部屋を管理する責任感が生まれてきます。プライバシーが守られるので、集中して勉強や趣味に取り組めるようになるのもポイントです。
子ども部屋のデメリット
子ども部屋で勉強していると、たとえ子どもがサボっていても親にはわかりません。親の目が届かないため、何時間たっても宿題や勉強が全然進んでいないということも…。そのほか、ものが片付かない、整理整頓ができないなどもありますが、小さいうちはこれが普通!できないからといって叱ることはやめましょう。
リビング学習のメリット
家族の気配が感じられるので、お子さんも安心します。勉強に取りかかりやすく、子どもにとっても親御さんに勉強を見てもらえるのでわからないことをすぐに質問できるのも◎。また、できたときにすぐ見てもらうことができるので、褒められるとモチベーションアップに!
リビング学習のデメリット
文房具などが散乱しやすいなど、リビングが汚れてしまうことも…。また、テレビをつけていると音が気になって勉強に集中できないというデメリットもあります。身体面では、小さな子どもの場合はテーブルや椅子の高さが合わなくて疲れてしまう、リビングの照明だけでは暗くて子どもの目に負担をかけてしまうこともあるので注意が必要です。
子ども部屋・リビング学習は用途によって使い分けることが大切!本人の性格に応じて、または勉強や作業の内容によって集中できる環境を整えてあげましょう。
自立心を育てる部屋作りの工夫
「子ども部屋を与えても、散らかって片付けが大変そう…」と思っていませんか?もし散らかしてしまっても、ただ叱ることはやめましょう。子どもが整理整頓・片付けをしやすいよう、親御さんが工夫してあげることが大切!
例えば、収納ボックス。スモークタイプではなく透明のボックスにして中身が見えるようにすると、中に何が入っているかがわかるようになり、子どもでも片付けやすくなります。またラベルをつけて区分けしやすくするのも効果的!ラベリングがないと何でもいれてしまいがちですが、「ブロック」と書いてあれば、さすがに粘土は入れにくくなります。
しかし、片付けが苦手な子どももいるので、ラベリングは細かくしすぎないことが重要です。大人目線でなく、子ども自身がやりやすいような工夫をしてあげましょう。
子ども部屋を与える前に気をつけるべきこと
子どもに一番必要なのは、親に愛されているという実感です。しつけにこだわって「また◯◯してないでしょ。ちゃんと◯◯しなきゃダメじゃない」などと叱ってばかりいると、子どもは「愛されているのかな?」疑うようになります。勉強や片づけなど、小さな子どもには苦手なこともたくさん。できないことがあっても叱るのではなく、できるだけ叱らなくてもよい合理的な工夫をしてあげましょう。
例えば、「◯◯しなきゃダメ」ではなく「◯◯するといいよ」と、言葉を肯定的な言い方に変えること。叱るよりも褒めることを増やしましょう。褒めるためには、全体的に見るのではなく部分的に注目してください。そうすることで、子どもができる部分、比較的できる部分、本人なりに成長した部分を見つけることができるので、子どもの成長にもつながるはずですよ!